みふぁそれど

どそそ
どそそ
ど
れーど

☆

未送信メールを見返すと、だいぶ前の日付で、こんなメモが残っていることがある。

形にしなければ、このメロディーもそのうち消えていく。

形にしたところで、それだっていつかは消えてなくなる。

忘れたいことは、いつまで経っても忘れられないことがあるのに、覚えておきたいことに限って、忘れてしまうときがある。

どんなにメモをしても、どんなにこころに刻んだつもりでいても、いとも簡単に忘れてしまうことがある。

そのときの感動や興奮、こころに誓った想いまでも、忘れてしまうことがある。

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どうして悲しみや怒りは、こころを支配していくのだろう。

悲しみは、どうやって消すの？

怒りは、どうやって消すの？

こころにためこんだら、自分が壊れてしまう。

『エターナルサンシャイン』

いつか観た映画のように、機械で記憶が消せたら、便利だよね。

もし、そんなことができるのだとしたら、なにを消したい？

どの記憶を消す？

だけれども、記憶を消しても、結局ひとはまた同じことを繰り返してしまう。

同じもの、同じ場所、同じ言葉、同じひとに、同じようにこころ惹かれてしまう。

新しい発見と変わらぬなにかをぐちゃぐちゃと混ぜながら、吐き出す日々。

探しても探しても、なかなか辿り着けない。

ここのところ、悪夢しかみなくなった。

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―ときどきなんだか、やんなっちゃうけど、いつかホントの私(ジブン)を探して―

☆

12年まえに、はじめてつくった『blue wing』の歌詞が頭をよぎる。

問題をクリアしなければ、いつまで経っても同じような部分でひとは躓くのだと、改めて思い知る。

クリアできたとしても、またつぎの問題がのしかかる。

だから、

やるしかない。

☆

生きることは素晴らしい。

生きてるだけで丸儲け。

だけれども、変わろうとしながら生きることは、とても、とてつもなく、苦しい。

誰かが代わってやってくれるワケじゃない。

ジブンから逃げつづけるのか、それとも、逃げ出したいジブンとも向き合うのか。

焦れば焦るほど、空回りする。

ちょっと待って。

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バカボンのパパの、

『これでいいのだ』

は、本当にありがたい言葉だと思う。

まずは、ジブンでジブンを認めてあげなきゃと、そんな風に思える。

良いところも、悪いところも、見たくないジブンも、受け入れられなかった過去も。

そうして、一歩、また一歩、踏み出していこう、と思える。

だけれども、そう思っては立ち止まり、寄り道したり、道草食ったり、気づいたら、同じ道に立っていたり、もと来た道を引き返そうとしてみたり、また進んでは、電信柱に頭をぶつけるような、そんな日々。

空を見てみよう。

☆

以前、あるひとがわたしに言った。

「子供の頃、引っ越し引っ越しで、周りの友達に馴染めず、閉じこもりがちになったことがあってね。でも、あるとき、家で本を読んでいて、こう思ったんだよ。ジブンを宇宙から見てみたら、きっと、こーんなにちいさいんだ。そう思ったら、ジブンの悩んでいることなんて、ホントにちっぽけなことなんだって思えて。いままでそのことばかり悩んでいたのに、ずいぶんと気が楽になったものだよ。」

わたしが苦しみを打ち明けたときに、返ってきた言葉だった。

子供の頃に、そんな風にジブンを客観視できるなんてスゴイし、内容はもちろん、それよりもあの人の返しかた、伝えかた、このやりかたに感動した。

そのときに、わたしは、あの人みたいに優しくなりたいと、そう思ったんだ。

苦しみを乗り越えたひとだけが持つ、優しさ。

わたしもいつか、手に入れたい。

道のりはまだまだ長いかなあ。

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